もう手札は十分あるのに
それでも私がヒプノセラピーを学んだ理由
何かを伝えようとすればするほど、なぜか相手とギクシャクしてしまう。
良かれと思って一生懸命言葉を選んでいるのに、空回りして疲れてしまう。
仕事の発信でも、家庭や職場での会話でも、そんな「伝わらないもどかしさ」に立ち尽くした経験はありませんか?
実はこれ、以前の私が長年抱えていた深い悩みでもありました。
■ これ以上学んで、どうするの?
私はこれまで、芸能や表現の世界に30年以上身を置き、編み物教室を20年続け、マインドワーク®︎も深く学んできました。
だからこそ、日本メンタルセラピスト協会®︎認定ヒプノセラピストの資格講座に申し込もうとしたとき、心の中で強いブレーキがかかりました。
「もう充分すぎるほど手札は持っているじゃない」
「これ以上、新しい知識やスキルを増やしてどうするの?」
「資格を足すことになんの意味があるんだろう?」
机の上のテキストを増やすことに、正直迷いもありました。
けれど、結果的に、それは私にとって必然の学びでした。
■ 空回りの正体は、能力不足ではない
なぜなら、長年抱えていた「言葉の奥のもどかしさ」や、空回りを生み出す頑張り方の根本原因が、少しずつ解けていったからです。
気持ちがうまく伝わらないとき、私たちはついこう思ってしまいます。
「私の伝え方が下手なのかな」
「もっとうまく話せるノウハウを身につけなきゃ」
でも、私の場合、その原因はスキルの不足だけではありませんでした。
頭で考えている「正解の言葉」と、心の奥にある「本当の感情」が、ねじれてズレていたんです。
頭では「仲良くしたい」「応援したい」と思っているのに、心の奥底には「どうせ分かってもらえない」「私なんて」という怯えや不信感が隠れている。
いくら表面の言葉を綺麗に取り繕っても、自分の中にある緊張や不安は、思っている以上に相手に伝わってしまうことがあります。
だから、どんなに正しいセオリー通りに話しても、相手との間に壁ができてしまう。
この「心と言葉のズレ」を抱えたまま、外側のテクニックをいくら足しても、空回りは加速するだけだったんです。
■ 新しい武器ではなく、チューニングのツールだった
ヒプノセラピー(催眠療法)で手に入れたのは、新しい武器ではありませんでした。
頭でガチガチになった思考、例えば「ちゃんとしなきゃ」「正しく伝えなきゃ」という緊張を解いて、
「本当は、寂しかったんだね」
「本当は、ただわかってほしかったんだね」
という、心の奥底にある本音に出逢う時間。
内側の小さな声に気づいて、心と言葉のねじれが少しずつほどけていく。
すると、余計な力を入れなくても、自分の言葉が自然と相手に届くようになっていきました。
新しい何かを足したというより、すでに持っていたものを、本来の自分に合うようにチューニングしていく。
私にとって、ヒプノセラピーはそんな学びだったのです。
■ 外側の正解を足す前に、心と言葉を一致させる
何かを伝えようとして空回りしているときに必要なのは、新しいノウハウを詰め込むことだけではありません。
「私は今、頭で正しい言葉を言おうとして、心の本音を置き去りにしていないかな?」
そうやって、自分の内側に立ち戻ってあげることです。
心と言葉のズレが少しずつほどけていくと、あなたの放つ空気も自然と柔らかくなっていきます。
人間関係も、仕事の発信も、まずは「自分自身との関係」から変わっていくのかもしれません。
あなたには、伝えたいのに飲み込んでしまっている「本当の気持ち」はありませんか?
そんな時は、もしかしたら、心の奥の自分に逢いに行ってみるタイミングかもしれません。
それでは、今週も、あなたがあなたの人生の中心に立てますように。

